photo by 55Laney69
猫より出でし者、どうも @bosunekoです。
最近とある本を読み終えました。
「世界から猫が消えたなら」という川村元気著の本です。本屋大賞にもノミネートされていましたね。残念ながら大賞は逃しましたけど。
読み終えた瞬間、涙がほほを伝いました。
なぜかって?
主人公は悪魔に「死」を宣告されます。だが、一つだけ生き延びれる方法を悪魔に提示されます。
それは世界から何か一つ消すこと。
あなただったら何を消しますか?
最後に主人公が消した物とは、それは・・・。
読んでいない人は是非、読んでからこの記事を読んで下さいね。
発想の勝利
この発想は無かった。
命と引き替えに世界から何か一つ消すという発想。
文章にしてみれば一行で終わってしまうのだが、この考えに至るまでの道のりは遠く険しかったと思う。
更に、発想を文章にして、そして極上の物語を紡ぐ。凄いと思う。
自分に置き換えることが出来る点も素晴らしい。
電話を消すと、こういう不都合が起きますよ。
時計を消すと、こういう不都合が起きますよ。っと著者が私達に教えてくれる。
携帯が生まれたばっかりに、二人の間の関係が遠く離れってしまったということも語られていた。
何かが足りないのではなく、何かが足りすぎているのかもしれない。
そう思わずにはいられなかった。現代の欠点。現代の第三者視点。便利至上主義。
よくよく考えてみたら、昔は携帯電話が無くたってLINEが無くったってデートは出来たし、旅行にも出かけられていた。
便利さを手に入れた現代人には、分からないけれども、その便利が逆に不都合を生み出しているのかもしれない。
原則が一番強い。基本が重要。
人と人とのコミュニケーションは、会うことでしか満たすことが出来ないのかもしれない。
今すぐ連絡が取れるより、会うのが1番かもしれない。
そんな思考が頭の中をグルグル回った。
この本によって考えさせられてしまった。
命
一文本から紹介したい。
目の前のことに追われれば追われるほど、本当に大切なことをする時間は失われていく。そして恐ろしいことに、その大切な時間が失われていることにまったく気付かないのだ。
そう、この本から最初から最後まで命の大切さをとく。
あなたの時間の残り。
けして時間は増えていかないのです。ただただ減らされていく。
キャベツという名の猫が物語上出てくる。
死んだ母親が大切にしていた猫だ。
悪魔のいたずらで猫がしゃべれるようになるのだが、話しを聞くうちに悲しい現実が突きつけられる。
「母親を覚えていない」。そんな事実が主人公に知らされる。
誰も彼も忘れる。あの楽しかった想い出も、苦しかった苦行も、名前も記録も。
だったら生きた証とはなんなのか?
主人公は後悔する。でも一つ答えをだす。それは後悔すらも人生だと。
後悔して死んでいく。それが当たり前であり、それが人生だと。
私はそのことについて素直に受け止めることは出来ないでいる。
だって、後悔したくないから。人生においてやり残したくないから。
でも一つ分かったことは、このままでいると後悔する人生になってしまうと。
涙を流したって、返ってこない。
だから命を大切にしようっと、この本を読んで感じた。
まとめ
簡単なまとめであるが、全体を通して大変読みやすい一冊だった。
また表紙の猫のかわいさも飛び抜けていると思う。
機会があればぜひあなたも読んで見てね。
では、またー!
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